つくば大学の取り扱い説明者

公式サイトには無いことを書いていきます。

筑波大学院 - 入試情報[数理物質科学研究科] - Part1

時は2018年5月中旬、大学院入試の情報をネットから拾おうとした僕は絶望しました。過去問の解答や傾向はおろか、最近の先輩の体験談すら転がっていなかったのです。

 

あまり書き物っぽくするのも読みづらくなっちゃうので、どんどん本題に入っていきます。

僕が受けた入学試験は、2018年8月22,23日に行われた数理物質科学の博士前期課程、物理学専攻となります。

他の研究科に関しましてはこの通りでない場合があります。先輩・知り合いに尋ねてみるか、僕にコメントしてみてください。

 

入学試験の申し込み方法や各種必要書類などは筑波大学院の公式にございますので、そちらを確認してください。

今回紹介するのは、試験1日目の「筆記試験」です。

過去問のリンクは記事の一番下にあります。

大学院入試1日目

まずは公式サイトで確認できることをまとめてみましょう。

8月期 8月22日(水) 8月23日(木)
科目 外国語 専門科目 口述試験
  英語(100点) 物理学(600点)

※従来関連科目として課していた

数学の問題を含む

(300点)

個別面接。専門等に関して試問。

 

この表は物理学専攻のみとなります。 HTMLにあまりにも慣れてないので、この表を作るので一苦労でした。ここれも公式を確認していただいた方が早いです。→専攻別試験内容

 

さて、科目別の配点までしっかり発表されているわけですが、物理で点数を稼がないといけないことは一目瞭然ですね。

大学入試のような、英語や数学といった他の科目でカバーするという考えは通用しないのです。逆に言ってしまえば、大学で学んだ物理学さえしっかり頭に入っていれば合格に限りなく近くなるということになります。

では続いて、肝心な試験問題についてです。

専門科目:物理

大問は5つ。

最初の大問は数学の小問集合。 残り4つはそれぞれ 力学量子力学電磁気統計力学となります。

○数学の小問集合

 全部で10問用意されており、その中から5問だけ解答します。

 問題の難易度は、簡単なものから比較的標準的な問題が多いと思います。ただ出題範囲が行列や微分方程式複素関数論と広いので漏れ無く把握してないと解答できない、ということになりかねないです。

 

このような小問集合形式になったのは最近のようです。以前は一つの分野で大問1つを解くような問題でした。

 

○物理の問題

いずれの大問もA:基礎問題、B:応用問題という構成になっています。

 

A:基礎問題は小問3問ほどで、どれも授業の演習で扱う基本的な問題や問題集の最初で解かされるような簡単な問題が多いです。

特に統計力学では、基本的すぎて単に語句や公式を答える問題だったりするので、よく出てくる用語などは覚えておくべきでしょう。

 

B:応用問題は一つの分野について掘り下げていく問題であることが多いです。

過去問6年分を分析してみると、

・力学:ラグランジアン、慣性モーメント

量子力学:一次元や二次元のポテンシャル問題

・電磁気:傾向なし

統計力学:カノニカル分布や格子点の問題にひとひねり加えたもの

という気がします。気がするだけです。

 

物理の問題に関しては特に傾向がないと考えた方が良いです。特に電磁気に関しては過去6年で出題されたことのなかった回路の問題ががっつり出されたりしたので、山を張るのは危険な気がします。

外国語:英語

実は英語の試験は、事前に外部で受けたTOEFLTOEICの試験結果を提出することで受ける必要がなくなる(得点に応じて換算される)のですが、僕は提出しませんでした。

ネット上で筑波大学院の英語筆記試験について調べると、文字通り皆無だったのである意味貴重な情報かもしれません。

 

大問は2つ。

○最初の大問は、日本語で書かれた短い文中の下線部を英語訳するという問題。

文量は1ページに満たず、2ブロックあってどれも宇宙物理に関連していました。英語訳する内容もさほど難しくありませんでしたが、「等方的」・「平衡」と言った日常生活で使わないような単語には注意が必要です。

ただ、問題の一番下に親切に注釈がついている単語もあるので、しっかり確認しましょう。

 

○次の大問は、英文読解をする問題。

英文の内容は2ページほどで、今回はLIGO重力波を発見したことについての学術的な記事でした。

問題は、下線部の引かれた箇所について日本語訳する問題が3つ。題意に沿って日本語で記述する問題が2つほどでした。

 

英語に関して傾向があるかどうかは正直わかりませんが、僕の場合はどの大問も物理に関する内容でしたので、希望する研究科によって出題が異なる可能性はあるかもしれません。

ただ難易度自体は、高校英語をしっかり学習していた人でしたらそこまで高くはありません。

 

次の記事では、2日目の口述試験について書いていきます。→part2:主に面接について

当日の日程や、面接で聞かれたことなど、思い出せる限り書いていきます!

 

過去問はこちらから。

下にスクロールしていくと見つかります。

 

また筆記試験・面接の対策についてさっさと読みたいという方はこちら!

→part3:筆記試験・面接の対策

 

 

P.S.

記事を書き終えた頃に気づきましたが、こちらの案内によると、2020年度入学試験(2019年度実施)の試験では、外国語がなくなるようですね。

つまり事前にTOEFLTOEICを受けないと入学試験の申し込みすらできない状況になるので気をつけましょう。詳しくは来年の募集要項を待ちましょう。

 

頑張って英語の内容も書いたのに悲しい・・・。こういう試験もあったよってことで片付けてください。